Tiji Jojo「White T-Shirt 2」── 原点への回帰と成長を刻んだ一曲

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Tiji Jojoとは何者か

Tiji Jojo(ティージー ジョジョ)は、1996年2月12日生まれ、神奈川県川崎市川崎区出身のラッパーで、日本と韓国のルーツを持つハーフである。

幼少期に保育園でBAD HOPのメンバーであるT-Pablow、YZERR、Barkらと出会い、ヒップホップとの接点は中学時代。OZROSAURUSやANARCHY、Zeebraといったアーティストに強く影響を受けた。しかし高校1年生のときに逮捕され、少年院に送致されるという経験をする。

少年院から出所したとき、T-PablowがすでにRAP選手権で優勝していた。その姿を目の当たりにしたことが、自らラップを始めるきっかけとなった。 2014年にBAD HOPへ正式加入し、グループのMCとして独自のポジションを確立していく。


原点「White T-Shirt」の衝撃

2015年、若干20歳のときに公開したソロ曲「White T-Shirt」は、エモーショナルな独自の世界観を作り上げ、シーンの話題をさらった。

楽曲はBAD HOPのアルバム『BAD HOP 1 DAY』に収録され、2016年3月15日に無料ダウンロード配信という形でリリースされた。プロデュースはMONBEE。

MVの撮影はYZERRが担当し、映像編集はTiji Jojo自身が手がけた。 その手作りとも言えるクオリティが、逆に楽曲のエモーショナルな空気感とマッチし、多くのリスナーの心を掴んだ。現在、YouTubeでの再生回数は590万回を超えている。

歌詞に描かれるのは、「真っ白な白Tシャツ」を象徴として用いながら、自分自身がまだ何色にも染まっていないこと、まだ青く未熟であること、そしてその未知の可能性への誇りとフレッシュさだ。当時20歳という年齢と歌詞の内容が完全にリンクしており、それがリアリティとして響いた。


「White T-Shirt 2」── 続編という名の自己更新

その後も「これ以外 feat. YZERR」や「Mobb Life Tour feat. G-k.i.d, Vingo」などのヒットチューンをBAD HOP名義で連発。Red Bull Musicとのコラボ企画「64 Bars」や、KOWICHI、DJ CHARI & DJ TATSUKIといった国内シーンを牽引するアーティストとの共演も果たした。

2019年、Tiji Jojoはソロアーティストとしてのキャリアをさらにスケールアップさせ、初の1st EP「PLAYER 1」をリリースする。全8曲を収録したこのソロEPは、iTunes StoreをはじめApple Music、Spotifyなど各配信サービスで配信が開始された。

そしてこのタイミングで登場したのが「White T-Shirt 2」だ。「White T-Shirt 2」はデジタル配信リリースされ、オリジナルの「White T-Shirt」とあわせて、Apple Music、Spotify、LINE MUSIC、iTunes Store、Amazon Music Unlimitedなどの音楽配信サービスで聴くことができる。

「White T-Shirt 2」という題名には、単なる続編という以上の意味がある。2016年の「White T-Shirt」でまだ真っ白だったあの頃の自分から、幾多の経験を経てどう変わったか、あるいは何が変わらなかったか──そのセルフリフレクションが刻まれた楽曲だ。ラッパーとしての技量が格段に向上した2019年当時のTiji Jojoが、自らの原点に立ち返ることで、その成長の幅がより鮮明に伝わってくる構造になっている。


BAD HOP解散後の今

2024年2月19日、BAD HOPは東京ドームにて『BAD HOP THE FINAL at TOKYO DOME』を開催し、解散した。10年間の歴史を東京ドームという大舞台で締めくくるという、日本のヒップホップ史においても前例のない幕引きだった。

解散後、Tiji Jojoは独自の高音ラップスタイルを武器にソロ作品をリリース中であり、メガネとお団子ヘアというビジュアルも話題になるなど、アート的な個性も放っている。


まとめ

「White T-Shirt 2」は、単なるフォローアップ曲ではない。2016年のあの瑞々しい白Tシャツ一枚から始まったTiji Jojoの歩みを振り返り、その先に何があるかを問いかける、ひとつの自伝的な作品だ。「まだ青く、真っ白だった」あの頃から時を経て、改めてマイクを握り直す──その姿勢こそが、Tiji Jojoというラッパーの本質を物語っている。まだ聴いていないという人は、ぜひオリジナルの「White T-Shirt」とあわせて続けて聴いてみてほしい。二曲の間にある時間と変化が、そのまま彼の歴史になっている。

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