BAD HOP「White T-shirt – Tiji Jojo (Prod by MONBEE)」- 若き才能の輝きを歌った初期の名作

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はじめに

2016年3月15日にリリースされたミックステープ「BAD HOP 1 DAY」に収録された「White T-shirt」は、BAD HOPメンバーのTiji Jojoによるソロトラックとして注目を集めた楽曲です。プロデューサーにはMONBEEを迎え、Tiji Jojoの独特な魅力を存分に発揮した代表的な楽曲となっています。

アーティスト紹介

BAD HOP

神奈川県川崎市出身の幼なじみを中心とし、2014年に結成された。双子であるT-PablowとYZERRを中心に、8人のラッパーで構成されている日本のヒップホップクルーです。地元である川崎市南部の京浜工業地帯、池上町は「日本で一番空気が悪い場所」とも言われており、メンバーも幼少の頃から特異な環境の中で生活を送ってきたという背景を持ちます。

グループは2024年2月19日に東京ドームでの解散ライブをもって活動を終了しましたが、その10年間で日本のヒップホップシーンに大きな足跡を残しました。

Tiji Jojo

Tiji Jojoは神奈川県川崎市川崎区池上町出身の日本のヒップホップアーティストで、BAD HOPのメンバー。ハーフコリアン(韓国系)で、幼少期にT-Pablow、YZERR、Barkなどのメンバーと保育園で出会ったという経歴を持ちます。

眼鏡とお団子ヘアが特徴的なTiji Jojoさんは、日本と韓国のハーフです。声質が良く、高音域のラップが魅力的で、ソロデビューも果たしていますと評されるように、グループ内でも独特の存在感を放つメンバーです。

中学時代にヒップホップと出会い、OZROSAURUS、ANARCHY、Zeebraに影響を受けた。高校1年時に逮捕され少年院に送られ、釈放後にT-Pablowが第1回高校生ラップ選手権で優勝したことに刺激され、ラップを始めたという壮絶な過去を持ちながら、音楽を通じて表現を続けています。

プロデューサー MONBEE

ビートメイカー、作曲家、BCDMGに所属 AYA a.k.a PANDA,BADHOPやKEN THE 390,KUTS DA COYOTE,SPARTA等、国内HiphopからAlice,EMI MARIA,KIRA等R&Bアーティストまで幅広く楽曲を手掛けるプロデューサーです。

Alice、BADHOP、DJ CAPITAL-T、DJ CHARI、ELLE TERESA、GOBLIN LAND、JAZEE MINOR、KEN THE 390、KLOOZ、KUTS DA COYOTE、Lick-G、MABU、MASS-HOLE、O.B.S、RENE MARS、SPOCK、TOC、T-PABLOW、USU a.k.a SQUEZ、WEDY、YOSHIKI EZAKI、YOUNG FREEZ、2WIN、空音、三島、など多くのアーティストに提供実績を持つ実力派のビートメイカーで、日本のヒップホップシーンにおいて重要な役割を果たしています。

近年では、EXILE SHOKICHIのアルバムへの楽曲提供、LIL LEAGUE from EXILE TRIBEのオフィシャルRemixを手掛ける等活動のフィールドを拡げているなど、ヒップホップの枠を超えた幅広い活動を展開しています。

楽曲「White T-shirt」について

収録アルバム

「White T-shirt」はBAD HOPのアルバム『BAD HOP 1 DAY』に収録|Prod by MONBEE|2016.03.15 無料ダウンロード配信されました。このミックステープは2016年3月には『BAD HOP 1 DAY』をネット上で無料DLのミックステープとしてリリース。その中に収録されたT-PablowとYZERRによるシングル「Life Style」のMVは現在Youtubeでの再生回数が約1100万回を誇り、彼らの勢いの強さを見事に裏付けたとして、BAD HOPの知名度向上に大きく貢献した重要な作品です。

楽曲の特徴

「White T-shirt」は、タイトルの通り白いTシャツをテーマにした楽曲で、Tiji Jojoの若さとフレッシュさを表現した内容となっています。楽曲では「真っ白」「フレッシュ」といったキーワードが繰り返され、若い世代の純粋さや輝きを歌ったポジティブなメッセージが込められています。

MONBEEによるプロダクションは、Tiji Jojoの特徴的な高音域のラップスタイルを活かしたビートメイクとなっており、楽曲全体に軽やかでキャッチーな印象を与えています。

歌詞の一部引用解説

White T-shirt(白T)
汚れのない純粋さ・シンプルさ・スタイルの象徴。ヒップホップにおける“フレッシュな状態”を白Tに重ねている。
→ 誰もが持つアイテムだけど、「一番白い白」「眩しいほどの白」と強調することで自分のオリジナリティと光り方を示す。

I’m young and fresh
若さと新鮮さを誇る宣言。まだ青い(未成熟)けれど、その分ポテンシャルや未来の広がりがある。

like UMA 未知の生物
「まだ誰も見たことがない存在=自分」。若さゆえに形が定まってないけど、それが逆に可能性を無限にしている。

真っ黒な足も白く洗おう
過去や泥臭い努力を背負いながらも、音楽を通して“清め”、新しいスタートを切る。ここは「底辺から這い上がってきた」という自伝的要素。

AIR FORCE 1みたいに超真っ白
ストリートカルチャーの象徴であるスニーカーを例えに、自分のスタイルを「新品のAF1のように真っ白で崇高」と表現。

決して腐りゃしないぜ / 俺のfreshならステンレス製
Freshさは一時的なものではなく、腐敗しない“永遠のフレッシュさ”。自分の音楽や存在は錆びないと断言している。

楽曲の意義と影響

「White T-shirt」は、BAD HOPが2016年3月15日、『BAD HOP 1 DAY』を発表した時期の重要な楽曲の一つとして位置づけられます。この時期は、グループが全国的な認知度を獲得していく転換点でもありました。

Tiji Jojoにとって、この楽曲は彼の個性を際立たせる重要な作品となり、後の個人的にTiji Jojoのフロウが好きで、彼自身の個性がよく出ているなと思います。過去の楽曲だとWhite T-shirtがおすすめです!という評価にもつながっています。

まとめ

「White T-shirt」は、BAD HOPが飛躍を遂げた2016年の重要な楽曲として、日本のヒップホップシーンにおいて特別な意味を持つ作品です。Tiji Jojoの個性的なラップスタイルとMONBEEの洗練されたプロダクションが融合したこの楽曲は、若い世代のエネルギーとフレッシュさを見事に表現しており、今なお多くのリスナーに愛され続けています。

BAD HOPは解散しましたが、このような楽曲を通じて彼らが残した音楽的遺産は、今後も日本のヒップホップ文化の発展に影響を与え続けることでしょう。

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