Benjazzy「BLINDLY」

JAPANESE
  1. はじめに
  2. タイトル「BLINDLY」の意味
    1. 「盲目的」であることの美しさ
    2. 「視力」というメタファー
  3. 歌詞徹底解説
    1. 冒頭部分:夢への没頭
    2. 「未読のまま増えてく一方のLINE」
    3. 周りの反対と逆方向へ
    4. 「瞬きすらぜずに一途に」
    5. 自己批判:「自惚れて見苦しくカッコつけ過ぎ」
    6. 「曖昧に愛のままに金や時間無駄遣いして」
    7. 「妬みや嫉妬も好きの裏返しと 勘違いの愛並べる」
    8. 「視線を奪われ浴びる白い目に 人目を気にせずに一目惚れ」
    9. 「睨まれてきた世間の目 も今では俺達に釘付けで」
    10. 赤目でiPhoneに汚い文字で綴り
    11. 妻と息子の登場
    12. 「夢を見る側から見せる立場に」
    13. 「思ってるより想像以上に」
    14. 息子への愛:「目ん中入れても痛くはねぇ」
    15. 「瞬きすらぜずに一途に 馬鹿を見てる毎日」
    16. 「片道の一方通行を何周も遠回り」
    17. 「BLIND 正解や不正解も ない歪の愛を 信じきってる今も」
    18. 「あの他人の目よりも目が合う目の前の鏡」
    19. 「自分が1番じゃねぇかって勘繰る度に」
    20. 「人生を棒に振り続けた結果」
    21. 「過去美化してんのがその証拠」
    22. 「耳が聞こえない彼奴等の目にこびりつけ」
    23. 「嫁にも呆られる程のA.D.H.D」
    24. 「ラッパーだからと正当化し 恥ずかしげもなくアーティストぶって」
    25. 「俺の歌のお陰で 救われてるってDM に俺自身が救われる」
    26. 「鮮明に愛のままに」
    27. 「嘘や偽りのねぇ愛」
  4. 楽曲のテーマ:二つの愛の共存
    1. ヒップホップという「初恋」
    2. 家族という「新しい愛」
    3. 「盲目的」であることの肯定
  5. まとめ:父親となったラッパーの覚悟

はじめに

Benjazzyの「BLINDLY」は、ヒップホップという「初恋」への盲目的な愛と、妻と息子という新しい家族への想いが交錯する、極めて個人的で感動的な楽曲です。

タイトルの「BLINDLY」は「盲目的に」という意味。周りが見えないほど夢中になり、一途に愛し続ける姿勢——それがこの楽曲の核心です。結婚と第一子誕生という人生の転換点を迎えたBenjazzyが、ラッパーとして、そして父親として、何を大切にしているのかが赤裸々に綴られています。

タイトル「BLINDLY」の意味

「盲目的」であることの美しさ

「BLINDLY」——盲目的に、という言葉は、通常ネガティブな意味で使われることが多いです。「盲目的に信じる」「盲目的に従う」といった表現には、理性を失った危うさが含まれています。

しかし、Benjazzyはこの言葉をポジティブな意味で使っています。周りが何と言おうと、損得を考えず、ただひたすらに愛し続ける——その純粋さこそが、「BLINDLY」の本質なのです。

「視力」というメタファー

この楽曲では、「視力」や「目」に関する表現が繰り返し登場します:

  • 夢の見過ぎで視力落とし
  • 痛い目も見えづらい
  • 瞬きすらぜずに一途に
  • 目つきを逸らさず
  • 視線を奪われ
  • 目を塞ぎたくなる
  • 目ん中入れても痛くはねぇ

これらの表現は、物理的な視力だけでなく、物事を見る視点、判断力、そして人生における優先順位を象徴しています。

歌詞徹底解説

冒頭部分:夢への没頭

「夢の見過ぎで視力落とし 痛い目も見えづらい」

楽曲は、ラッパーとして夢を追い続けてきたBenjazzyの姿から始まります。「夢の見過ぎで視力落とし」——ヒップホップという夢に没頭するあまり、現実が見えなくなってしまった。「痛い目も見えづらい」——失敗や苦労さえも、夢中になりすぎて認識できない。

この表現には、アーティストとして生きることの危うさと、同時にその純粋さが込められています。

「未読のまま増えてく一方のLINE」

「未読のまま増えてく一方のLINEを シカトし読み返してるパンチラインをAll Day」

現代的なリアルが描かれています。LINEは未読のまま放置され、代わりに読み返しているのは自分が書いた「パンチライン」——つまり歌詞です。

人間関係よりも、自分の表現を磨くことに時間を費やす。これは、アーティストとして生きることの孤独さと、同時に創作への情熱を示しています。「All Day」——一日中、ずっと。

周りの反対と逆方向へ

「辞めといた方が良いって 俺も同意見の周りの反対 と逆方向に押し通したMy Life 振り返らずに一方通行の愛を」

この一節は、Benjazzyの人生の選択を象徴しています。

「辞めといた方が良いって」——ラッパーという道は、多くの人から反対されたでしょう。そして興味深いのは、「俺も同意見」という部分。Benjazzy自身も、理性的には「辞めた方がいい」と思っていた。

しかし、それでも「逆方向に押し通した」。これは、理性ではなく情熱に従った人生の選択です。「一方通行の愛」——報われるかわからない、ただ一方的に愛し続ける覚悟。

「瞬きすらぜずに一途に」

「瞬きすらぜずに一途に 眩しい程浴びる陽の目もくれずに」

「瞬きすらせずに」——これは、一瞬たりとも目を離さない、完全な集中を表現しています。ヒップホップへの愛が、まるで恋人を見つめるような一途さで描かれています。

「眩しい程浴びる陽の目もくれずに」——成功という「陽の目」を浴びても、それに浮かれることなく、ただヒップホップと向き合い続ける。この姿勢が、真のアーティストたるBenjazzyの本質です。

自己批判:「自惚れて見苦しくカッコつけ過ぎ」

「自惚れて見苦しくカッコつけ過ぎ 自分自身すら見て見ぬ振り」

ここでBenjazzyは、自分自身を厳しく批判しています。「自惚れて」「見苦しく」「カッコつけ過ぎ」——これらは、ラッパーという存在が陥りがちな罠です。

特に重要なのは「自分自身すら見て見ぬ振り」という部分。ヒップホップに盲目的になりすぎて、本当の自分が見えなくなっている——この自覚が、この楽曲に深みを与えています。

「曖昧に愛のままに金や時間無駄遣いして」

「曖昧に愛のままに金や時間無駄遣いして 貢ぐ俺のFLEXなら照れ隠し」

ヒップホップへの「貢ぎ」が描かれています。金も時間も、すべてを音楽に注ぎ込む。それは「無駄遣い」かもしれないが、それが「愛」の証明。

「貢ぐ俺のFLEXなら照れ隠し」——FLEXとは、自分の成功や富を誇示すること。しかしBenjazzyのFLEXは、金を稼ぐことではなく、金を使うこと——ヒップホップに貢ぐことが彼のFLEXなのです。「照れ隠し」という言葉が、純粋な愛情を表現しています。

「妬みや嫉妬も好きの裏返しと 勘違いの愛並べる」

「妬みや嫉妬も好きの裏返しと 勘違いの愛並べる」

ヒップホップシーンにおける嫉妬や妬みさえも、「好きの裏返し」と解釈してしまう——これは、あまりにも盲目的な愛の表現です。普通なら否定的に捉えるべき感情さえも、ポジティブに解釈してしまう。これこそが「勘違いの愛」であり、同時に純粋な愛でもあります。

「視線を奪われ浴びる白い目に 人目を気にせずに一目惚れ」

「視線を奪われ浴びる白い目に 人目を気にせずに一目惚れ」

「白い目」——社会からの批判的な視線。ラッパーという職業は、時に社会から白い目で見られます。しかし、「人目を気にせずに一目惚れ」——世間体など関係なく、ヒップホップに恋をした。

この「一目惚れ」という表現が、Benjazzyのヒップホップとの出会いを象徴しています。16歳でT-Pablowを「Bad Boy Park」というイベントに誘い、ヒップホップの現場を体験した——あの瞬間が「一目惚れ」だったのです。

「睨まれてきた世間の目 も今では俺達に釘付けで」

「睨まれてきた世間の目 も今では俺達に釘付けで」

かつては批判的な「睨み」だった世間の視線が、今では注目の「釘付け」に変わった——これは、BAD HOPとしての成功、そして東京ドーム公演という頂点を経験したBenjazzyだからこそ言える言葉です。

赤目でiPhoneに汚い文字で綴り

「ブリってないのに毎晩 赤目でiPhoneに汚い文字で綴り 汚れた心でも唯一ピュアな 肩身狭い片想いの初恋」

この部分は、Benjazzyの創作プロセスを生々しく描いています。

「ブリってないのに毎晩赤目で」——大麻を吸っているわけではないのに、毎晩遅くまで創作に没頭して目が赤くなっている。「iPhoneに汚い文字で綴り」——スマホに殴り書きするように歌詞を書く。

「汚れた心でも唯一ピュアな 肩身狭い片想いの初恋」——ストリートで生きる中で様々な経験をし、心は「汚れた」かもしれない。しかし、ヒップホップへの愛だけは純粋で、それは「初恋」のような「片想い」——報われるかわからないけれど、愛し続ける。

妻と息子の登場

「知っての通り横には今美人の 嫁がいるから金輪際 一生書く気ないぜギャルチューン 無償の家族サービスに夢中」

ここで楽曲の視点が大きく転換します。ヒップホップという「初恋」から、妻と息子という「家族」への愛へ。

「美人の嫁がいるから金輪際一生書く気ないぜギャルチューン」——結婚したことで、もう他の女性について歌うことはない、という宣言。これは、妻への誠実さの表現であり、同時に、ヒップホップにおけるテーマの変化を示しています。

「無償の家族サービスに夢中」——金銭的な見返りのない、純粋な家族への愛情。ヒップホップに「貢ぐ」のと同じように、家族にも「無償」で尽くす。

「夢を見る側から見せる立場に」

「夢を見る側から見せる立場に 立ってからの方が目に映るのは 目を塞ぎたくなる様な汚いものばっか」

成功の代償が描かれています。かつては「夢を見る側」——つまりラッパーに憧れる立場だった。しかし今は「夢を見せる立場」——つまり憧れられる存在になった。

しかし、その立場に立ってから見えるのは、「目を塞ぎたくなる様な汚いものばっか」——音楽業界の裏側、人間の醜い部分、成功に群がる人々。夢を実現した先に待っていたのは、必ずしも美しいものばかりではなかった。

「思ってるより想像以上に」

「思ってるより想像以上に 俺みたいに本気にはならねぇ方が利口 だけど無責任に言えんのは 人生理論なんかより理想」

ここでBenjazzyは、若者たちへの複雑なメッセージを発しています。

「俺みたいに本気にはならねぇ方が利口」——盲目的にヒップホップに没頭するのは、理性的には「バカ」なことかもしれない。しかし、「無責任に言えんのは 人生理論なんかより理想」——それでも、理性的な「理論」よりも、夢という「理想」を追い求めることの価値を、Benjazzyは否定できない。

これは、自分の生き方を後悔していないという宣言でもあります。

息子への愛:「目ん中入れても痛くはねぇ」

「嫌でもお前らの目に入れて 俺等痛い目必死に見開いて 目ん中入れても痛くはねぇ 息子をこの腕に抱いて」

「目ん中入れても痛くはねぇ 息子」——これは日本の慣用句「目に入れても痛くない」から来ています。子供がとても可愛くて大切だという意味です。

第一子「綴人(ていと)」君への愛情が、この一節に凝縮されています。ヒップホップという「初恋」に盲目的だったBenjazzyが、今は息子という新しい愛の対象を得た。そして、その愛もまた「盲目的」なのです。

「瞬きすらぜずに一途に 馬鹿を見てる毎日」

「瞬きすらぜずに一途に 馬鹿を見てる毎日 自分勝手に周りを巻き込み独りよがり 不釣り合い 分かってる誰より」

「馬鹿を見てる」——周りから見れば、Benjazzyの生き方は「馬鹿」に見えるかもしれない。「自分勝手に周りを巻き込み独りよがり」——家族や仲間を巻き込んで、自分の夢を追い続ける。「不釣り合い」——自分には相応しくないかもしれない。

しかし、「分かってる誰より」——そのことを誰よりも自分自身が理解している。その上で、それでもなお、盲目的に愛し続けることを選ぶのです。

「片道の一方通行を何周も遠回り」

「片道の一方通行を何周も遠回り」

「一方通行」というモチーフが再び登場します。報われるかわからない「片道」の愛を、何度も何度も繰り返す。遠回りしながらも、同じ道を進み続ける——これが、Benjazzyの人生です。

「BLIND 正解や不正解も ない歪の愛を 信じきってる今も」

「BLIND 正解や不正解も ない歪の愛を 信じきってる今も」

サビ部分で「BLIND」という言葉が登場します。この愛には「正解」も「不正解」もない。社会的な基準では測れない、「歪」な愛。しかし、それを「信じきってる」——疑うことなく。

「あの他人の目よりも目が合う目の前の鏡」

「あの他人の目よりも目が合う目の前の鏡 まぼろしと分かって毎晩この身滅ぼし」

他人の評価よりも、鏡の中の自分——つまり自己評価を重視する。しかし、その自分さえも「まぼろし」かもしれない。それでも「毎晩この身滅ぼし」——自分を犠牲にしてでも、創作を続ける。

「自分が1番じゃねぇかって勘繰る度に」

「また自ら引っかかてる思わせぶり 自分が1番じゃねぇかって勘繰る度に 自分以外の奴等じゃ似合わないって自暴自棄に」

ヒップホップへの「片想い」が、まるで恋愛のように描かれています。「思わせぶり」な態度に「また自ら引っかかる」——何度も騙されているとわかっていても、信じてしまう。

「自分が1番じゃねぇかって勘繰る」——自分が一番相応しいパートナーではないかと期待してしまう。しかし同時に「自分以外の奴等じゃ似合わない」と自暴自棄に思う——矛盾した感情。

「人生を棒に振り続けた結果」

「人生を棒に振り続けた結果 駆け引きに引くに引けなくなてFull Bet」

ヒップホップに人生を賭け続けた結果、もう後には引けない状態に。「Full Bet」——全てを賭ける。これは、ギャンブルのメタファーであり、Benjazzyの覚悟を示しています。

「過去美化してんのがその証拠」

「過去美化してんのがその証拠 強く引っ張りすぎては 途切れかけるライフラインに絡まってる赤い糸」

「過去美化してんのがその証拠」——苦しかった過去さえも美化してしまう。これは、本当に愛しているからこそできること。

「途切れかけるライフラインに絡まってる赤い糸」——命綱(ライフライン)と運命の赤い糸が絡まっている。ヒップホップは、Benjazzyにとって運命であり、同時に生命線なのです。

「耳が聞こえない彼奴等の目にこびりつけ」

「耳が聞こえない彼奴等の目にこびりつけ 目が見えない奴の耳に焼き付け 心がねぇ奴には届かない俺等のFLOW」

ここでBenjazzyは、様々な「聞かない/見ない」人々への挑戦を表明しています。

  • 耳が聞こえない奴 = 音楽を理解しようとしない人々
  • 目が見えない奴 = リアルを見ようとしない人々
  • 心がねぇ奴 = 感情を持たない人々

そして、「心がねぇ奴には届かない俺等のFLOW」——心を持つ人にだけ、自分たちの音楽は届く。これは、商業主義に対する批判でもあります。

「嫁にも呆られる程のA.D.H.D」

「嫁にも呆られる程のA.D.H.D で諦めんのすら面倒くさがり」

A.D.H.D(注意欠陥・多動性障害)という言葉を使いながら、自分の性格を説明しています。一つのことに極端に集中し、他のことが見えなくなる——これは、まさに「BLINDLY」の状態です。

「諦めんのすら面倒くさがり」——諦めることすら面倒で、ただ続けてしまう。これは、執念とも言える継続力です。

「ラッパーだからと正当化し 恥ずかしげもなくアーティストぶって」

「ラッパーだからと正当化し 恥ずかしげもなくアーティストぶって 今更もう救い様がねぇ」

ここでBenjazzyは、自分自身の在り方を皮肉っています。「ラッパーだから」という理由で、社会的に見れば異常な行動を正当化してしまう。「アーティストぶって」——アーティストという立場を盾に取る。

「今更もう救い様がねぇ」——もうこの生き方から抜け出せない、という諦めと開き直り。

「俺の歌のお陰で 救われてるってDM に俺自身が救われる」

「俺の歌のお陰で 救われてるってDM に俺自身が救われる」

この一節は、非常に感動的です。ファンからの「あなたの歌に救われた」というメッセージによって、Benjazzy自身が救われている——これは、アーティストとリスナーの関係性の本質を表現しています。

自分の音楽が誰かの役に立っている、という事実が、Benjazzyにとっての存在意義になっているのです。

「鮮明に愛のままに」

「鮮明に愛のままに金や時間無駄遣いして」

前半では「曖昧に愛のままに」だったのが、後半では「鮮明に愛のままに」に変化しています。

妻と息子という家族を得て、自分の音楽が人を救っているという実感を得て——Benjazzyの「愛」は、曖昧なものから鮮明なものへと変化したのです。

「嘘や偽りのねぇ愛」

「嘘や偽りのねぇ愛」

楽曲の最後を飾るこの一節は、Benjazzyの全てを象徴しています。ヒップホップへの愛、家族への愛、すべてが「嘘や偽りのねぇ」純粋なもの——それが「BLINDLY」という楽曲の結論です。

楽曲のテーマ:二つの愛の共存

ヒップホップという「初恋」

Benjazzyにとって、ヒップホップは「初恋」です。16歳で出会い、以来ずっと一途に愛し続けてきた。周りが反対しても、理性では「やめた方がいい」とわかっていても、それでも愛し続けた。

家族という「新しい愛」

そして、妻と息子という新しい愛が加わりました。しかし、これはヒップホップへの愛を否定するものではありません。むしろ、二つの愛は共存し、互いに強め合っています。

「盲目的」であることの肯定

「BLINDLY」というタイトルが示すように、この楽曲は「盲目的」であることを肯定しています。理性的に考えれば「バカ」かもしれない。しかし、その「バカ」さこそが、純粋さであり、情熱であり、愛なのです。

まとめ:父親となったラッパーの覚悟

Benjazzy「BLINDLY」は、ヒップホップへの盲目的な愛と、家族への想いを描いた、極めて個人的な楽曲です。

2024年5月に結婚し、11月に第一子が誕生したBenjazzyにとって、この楽曲は人生の転換点における自己表明でもあります。

ヒップホップという「初恋」に、周りが見えないほど夢中になった若き日。そして今、妻と息子という新しい愛を得ても、なおヒップホップへの愛は変わらない——むしろ、より「鮮明」になった。

「目ん中入れても痛くはねぇ 息子をこの腕に抱いて 瞬きすらぜずに一途に」——この一節には、父親となったBenjazzyの、二つの愛への覚悟が込められています。

息子に対しても、ヒップホップに対しても、「瞬きすらせず」に一途に愛し続ける。それが、Benjazzyの生き方なのです。

「BLIND 正解や不正解も ない歪の愛を 信じきってる今も」——正しいか間違っているかは、誰にもわかりません。しかし、Benjazzyは信じ続けます。盲目的に、一途に、嘘や偽りなく。

それが、「BLINDLY」——Benjazzyの人生そのものです。

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