こんにちは、HIPHOP大好きブロガーのKAZUNです。
7月12日、神奈川県在住の私にとって忘れられない一夜となりました。普段なら神奈川から大阪への遠征は体力的にも金銭的にも負担が大きく、なかなか踏み切れないのですが、今回ばかりは違いました。あのSADBOY LOKOが大阪のclub TRIANGLE 大阪で来日公演を行うという情報を入手した瞬間、迷いは一切ありませんでした。
SADBOY LOKOといえば、近年のチカーノラップシーンで注目を集めるアーティストの一人。その独特なスタイルと圧倒的な存在感で、国内外問わず多くのファンを魅了しています。TikTokで知り合った大阪在住の友人に、「一緒に行こう」という提案に二つ返事で応じてくれました。
大阪への道のりと期待の高まり
当日は朝から興奮状態でした。新幹線の車内では、SADBOY LOKOの楽曲をイヤホンで聴きながら、これから起こるであろう体験に思いを馳せていました。大阪に到着すると、既に街全体にイベントの熱気が漂っているような気がしました。もちろん気のせいかもしれませんが、普段とは違う高揚感を感じていたのは確かです。
開演前から既にカオス状態の会場前
会場であるclub TRIANGLE 大阪に到着したのは開演数時間前でしたが、既に周辺は異様な熱気に包まれていました。アメリカ村の三角公園は、まさにカルチャーの坩堝と化していました。
最も印象的だったのは、チカーノファッションに身を包んだファンたちの存在です。アイロンでピシッと決めたシャツ、バンダナ、そして精巧なタトゥーアート。彼らの装いからは、単なるファッションを超えた文化への深い愛情と敬意が感じられました。中には本格的なチカーノカルチャーの愛好家と思われる方々もおり、その完璧なローライダーのスタイリングには思わず見入ってしまいました。
一方で、今回のイベントに出演する他のアーティストたちも会場周辺に姿を見せており、ファンとの交流を楽しんでいる様子でした。また、イベントとは直接関係ないものの、アメリカ村特有の自由な雰囲気に惹かれて集まってきた若者たちや、観光で訪れた外国人の方々も多く見受けられました。
友人によると「いつものアメリカ村もカオスだけど、今日は特別にヤバい」とのこと。確かに、警察が巡回に来てもおかしくないほどの人だかりと熱気でした。この光景があまりにも興味深く、写真に収めておけばよかったと今でも後悔しています。ただ、その瞬間を純粋に楽しむことに集中していたのも確かで、それはそれで正解だったのかもしれません。
夜の街での食事と会場探索
夜8時頃、ようやく友人と合流することができました。まずは食べに行くことにしました。地元の人おすすめの店で、熱々のからあげ丼とウーロン茶を楽しみながら、これから始まるイベントへの期待や音楽の話を語り合いました。友人は私が知らなかった楽曲やエピソードを聞かせてくれました。
食事の後は、会場周辺を散策することにしました。アメリカ村の独特な雰囲気を味わいながら、回りました
club TRIANGLEの内部構造と雰囲気
12時前に会場に入場すると、club TRIANGLE 大阪の独特な構造に驚かされました。5階建ての建物で、各フロアがそれぞれ異なる雰囲気を持っています。メインフロアである3階は、ステージを中心とした広々とした空間で、既に多くの観客で賑わっていました。
私たちはまず3階でジュースを注文し、他のアーティストのパフォーマンスを楽しみながら、SADBOY LOKOの登場を待ちました。会場の音響システムは非常に優秀で、低音の効いたビートが体の芯まで響いてきます。照明も凝っており、パフォーマンスごとに雰囲気が一変するのが印象的でした。
途中で4階に足を運んでみると、そこはタトゥーアーティストが実際に施術を行っているフロアでした。ライブイベントの最中にタトゥーを彫るという発想が斬新で、チカーノカルチャーとタトゥーアートの密接な関係を体現している空間だと感じました。4階はエアコンが非常によく効いており、3階の熱気から一時的に逃れるには最適な場所でした。
ついに迎えたSADBOY LOKOの圧巻パフォーマンス
深夜3時が近づくにつれ、会場の熱気はどんどん高まっていきました。そして、ついにその瞬間がやってきました。SADBOY LOKOがステージに登場した瞬間、会場全体が爆発的な盛り上がりを見せ、私も周りの観客と一緒に大声で叫びました。
彼のパフォーマンスは期待をはるかに超えるものでした。力強いラップと繊細なメロディーが絶妙に組み合わさり、会場全体を魅了しました。特に印象的だったのは、彼が歌詞に込めた感情の深さです。チカーノカルチャーのルーツや仲間への愛、そして人生の苦悩と希望が、彼の声を通じて直接心に響いてきました。
30分以上にわたるパフォーマンスの間、私は文字通り踊り狂いました。普段あまり激しく体を動かすことのない私が、翌日全身筋肉痛になるほど夢中になって踊っていました。周りの観客も同様で、国籍や年齢、背景を問わず、全員が音楽に酔いしれていました。今回のイベントで間違いなく最高潮の瞬間であり、この瞬間のために大阪まで来た価値が十分にあったと確信しました。
憧れのアーティストとの貴重な時間
ライブ終了後、会場の興奮はまだ冷めやらぬ中、特別なイベントが始まりました。SADBOY LOKOによるサイン会の開催です。CDやポスターにサインをしてもらえるということで、多くのファンが列を作りました。
私も迷わずCDを購入し、列に並びました。待っている間の緊張と興奮は言葉では表現できません。憧れのアーティストと直接会話できる機会など、そうそうあるものではありません。順番が近づくにつれ、何を話そうか頭の中で何度もシミュレーションしました。
いざ自分の番になると、SADBOY LOKOは疲れているはずなのに非常にフレンドリーに接してくれました。本当に感動しました。サインをもらいながら、簡単な英語で今日のパフォーマンスがいかに素晴らしかったかを伝えたかったですが緊張して何も言えませんでしたがしかし、彼も嬉しそうに笑顔を見せてくれました。
さらに嬉しいことに、一緒に写真撮影もしていただくことができました。その写真は、今でも私の宝物です。ファンサービスの充実ぶりには本当に驚きました。多くのアーティストが忙しさを理由にファンとの交流を制限する中、彼は一人一人と丁寧に向き合ってくれました。
音楽が繋ぐ国境を越えた絆
今回のイベントを通じて強く感じたのは、音楽の持つ力の偉大さです。言語や文化的背景が異なっても、優れた音楽は国境を越えて人々の心を結ぶことができるのだと実感しました。SADBOY LOKOが歌詞に込めた想いや感情は、日本語が母国語の私にもしっかりと伝わってきました。
帰路での感慨と今後への期待
イベントが終了し、大阪の夜が明け始める頃、私たちは会場を後にしました。体は疲れ切っていましたが、心は満足感で満たされていました。友人と別れ、新幹線で神奈川に向かう車中では、今夜の体験を振り返りながら、改めてその素晴らしさを噛み締めていました。
普段の私は体力に自信がなく、遠方でのライブイベントには二の足を踏むことが多いのですが、今回は本当に参加してよかったと心から思いました。神奈川から大阪への遠征は決して楽ではありませんでしたが、それを補って余りある価値のある体験でした。
ライブ中、SADBOY LOKOが何度も日本語で「ありがとう」と言ってくれましたが、こちらこそ感謝の気持ちでいっぱいです。素晴らしい音楽と忘れられない思い出を提供してくれた彼に、そして一緒に楽しんでくれた友人に、心から感謝しています。
まとめ:音楽が持つ無限の可能性

今回のSADBOY LOKO来日公演は、私にとって単なるライブイベントを超えた特別な体験となりました。チカーノカルチャーの深い魅力、優れた音楽が持つ普遍的な力、そして国境を越えた人と人とのつながりの素晴らしさを、身をもって体験することができました。
この体験を通じて、私のHIPHOPに対する理解と愛情はさらに深まりました。また、今後も様々なアーティストの来日公演に積極的に参加し、新たな音楽的発見と人との出会いを求めていきたいと強く思いました。
音楽には国境も言語の壁もありません。優れたアーティストの表現する想いや感情は、すべての人の心に直接語りかける力を持っています。SADBOY LOKOの音楽がまさにその証明であり、今回の来日公演は多くの日本のファンにとって忘れられない夜となったことでしょう。
次回、彼が再び日本を訪れる機会があれば、迷わず会場に足を運びたいと思います。そして、今回のような素晴らしい体験を再び味わいたいと心から願っています。
今回の大阪遠征は、音楽の持つ力と国境を越えた繋がりを改めて実感させてくれる、人生において忘れることのできない貴重な体験となりました。
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